どこかで だれかも。
書店の平積みコーナーで、嬉しい表紙を見つけました。

オノ・ナツメさんの新刊!!
先月にもオノさん作品「ハヴ・ア・グレイト・サンデー」に触れ(コチラ)
来春発行の続巻が待ち遠しい…と記事を締めましたが。
それを待たずして、また短編集が読めるとは!
しかも!作品の舞台は現代のニッポンだっっ!!
(←ココ、重要!笑)
誰もが馴染みのあるもの、その季節その場所ならではのもの…
さまざまな食べ物にまつわるショートストーリー。

メニューはご覧の通り…。
一話5~7ページと短いお話にもかかわらず。
どのストーリーも、想像を超えるステキなドラマが展開され…。
しかも。そのすべてが優しく、ココロを温めてくれる。
荻上直子監督の映画に通ずるやわらかな読後感がありました。
テーマにより、「わかる、わかる!」というものあるし、
「あぁ、人によってはそういう思い入れもあるかも」…と気づかされたり。
全話、言及したいのはやまやまですが、
とりわけ目の付け所に感心した2編(2品かな?笑)に触れてみようかと。
「ロールキャベツ」を糸口に、実家の母を語る姉妹…。

お母さんは「手の込んだモノ」をよく作ってくれたよねー…。と
親元から独立した姉妹は自身の現状をかんがみ(笑)、懐かしむのですが。
しかし。一方で。

とも、よく言っていたと。
これねー。まさに、ウチの母親と同じ!
折に触れ「料理は嫌いではないけど 好きというほどでもない」と言いますので。
心から楽しい!というわけではないらしく…(^^ゞ。
ただ、わざわざ外食のためだけに出かけたりする方が作るよりもめんどくさいし、
お金もかかるから…といった消去法的なご意見(笑)。
でも。作中のお母さん同様、料理に時間をかけることを惜しまないんですよ。
細かな下準備なども厭わないタイプ
そして。余談ですが。
大概…ウマイ!!(手前みそですみません・笑)
娘の欲目…ということだけでなく、友だちやいとこから
「昔、おばさんに作ってもらった○○がおいしかった」と言われることが
しばしばありますし…。
(自分にとってはフツー過ぎるメニューで、意外に思ったりもするのですが)
そういえば、同級会の幹事をなすりつけられたことがあり(笑)、
出欠確認の電話を同級生に入れたところ。
自分の近況報告より前に、「citron*んちのババロア、おいしかったよねー!」
との発言で、虚を突かれたことも…(笑)。
本題に戻し。
手軽にデパ地下のデリを買ったり
コンビニでスイーツを求めることが叶わなかった頃…。
好きの嫌いの以前に、「自分で作る」選択肢しかなかったわけで。
そして、せっかく作るのだったら手間を惜しまず…。
ある一定の世代以上はどこのご家庭もそうだったんじゃないかな。
(お金持ちのことは知りませんが・笑)
「料理上手」と「料理好き」は必ずしもイコールで結ばれない…
その目の付け所とキャラ設定に感心しきりです。
もう一品はコチラ。

テーマは「鏡開き」。
舞台となる会社では、鏡開きが新年の恒例行事。
社長の餅割り後、「かきもち」を作るのが新入社員の通過儀礼。
コマにもあるように、数日間業務の合間をぬい
細かく切ったり乾燥させたり…と「揚げる」までの下ごしらえを
先輩の教えに従い、丁寧にほどこしていく…。
……あのう…。
いまでも、こういう会社ってありますかねぇ?(^^ゞ
2コマ目の「何しに会社来てんだ…」。
新人ちゃんの心の声は至極当然というもの…。
実は。わたしがイチバン最初に勤めた会社にもあったんです。
鏡開きにまつわる慣習が。
さすがにかきもちほどは手がかからないけど(笑)。お雑煮にして。
餅割までは男性がやってくれたものの、雑煮作りは当たり前のように
女性社員の役目に。
もうその当時ですら、他社の友人達には「ありえない」と驚かれ(^^ゞ。
ただでさえ正月明けの長期休暇後、業務がたまりにたまってるのに
雑煮作りを優先させる男性社員にイラっ
としたものです。
(雇用機会均等法なぞ治外法権なオフィスだったしな…^^ゞ)
「何しに会社来てんだ…」は、当時のわたしの声でもあります(笑)。
ただ。この物語とわたしとの決定的な違いは。
浮かない気持ちで取りかかった新人ちゃんには、報われるラストが待っており。
セリフこそないものの「こういう習慣も悪くないな」…という気持ちに
彼女が変化していくのうかがい知れるのです。

先輩社員もうまい具合に、彼女をやる気モードにさせていきますしね…。
わたしは…というと。
最後までユウウツしかなかったですから…(^^ゞ。
コレが端緒になったわけではありませんが(笑)、数年後、上京し転職。
鏡開きのキオクからもすっかり遠のき…。
時を経て、まさか平成ラストイヤーに思い出すとはね(笑)。
「いい思い出」とはいまだ言い難いけど(^^ゞ、買い物やら調理やら
お姉さん社員が適材適所、てきぱき分担してくれたな…。
この作品により、奥行のあるキオクの扉が一気に開かれました。
****************************************************************
収録作品は文芸春秋の「CREA WEB」にて連載されたものを
書籍化したらしく。
小説にしろコミックにしろ、紙のページをめくって読みたいタイプなので
ウエブ連載をまとめてくださるのはうれしい限り。
すばらしい文春砲!!(…といっていいのか?笑)。ありがとうございます!
フードコミックファン、荻上監督作品ファンのかたにはおススメかと。
きっときっと心地よくキモチがほどけていきますよ。
そして。お腹が空くのは必至!覚悟の上!(笑)

オノ・ナツメさんの新刊!!

先月にもオノさん作品「ハヴ・ア・グレイト・サンデー」に触れ(コチラ)
来春発行の続巻が待ち遠しい…と記事を締めましたが。
それを待たずして、また短編集が読めるとは!
しかも!作品の舞台は現代のニッポンだっっ!!

誰もが馴染みのあるもの、その季節その場所ならではのもの…
さまざまな食べ物にまつわるショートストーリー。

メニューはご覧の通り…。
一話5~7ページと短いお話にもかかわらず。
どのストーリーも、想像を超えるステキなドラマが展開され…。
しかも。そのすべてが優しく、ココロを温めてくれる。
荻上直子監督の映画に通ずるやわらかな読後感がありました。
テーマにより、「わかる、わかる!」というものあるし、
「あぁ、人によってはそういう思い入れもあるかも」…と気づかされたり。
全話、言及したいのはやまやまですが、
とりわけ目の付け所に感心した2編(2品かな?笑)に触れてみようかと。
「ロールキャベツ」を糸口に、実家の母を語る姉妹…。

お母さんは「手の込んだモノ」をよく作ってくれたよねー…。と
親元から独立した姉妹は自身の現状をかんがみ(笑)、懐かしむのですが。
しかし。一方で。

とも、よく言っていたと。
これねー。まさに、ウチの母親と同じ!
折に触れ「料理は嫌いではないけど 好きというほどでもない」と言いますので。
心から楽しい!というわけではないらしく…(^^ゞ。
ただ、わざわざ外食のためだけに出かけたりする方が作るよりもめんどくさいし、
お金もかかるから…といった消去法的なご意見(笑)。
でも。作中のお母さん同様、料理に時間をかけることを惜しまないんですよ。
細かな下準備なども厭わないタイプ
そして。余談ですが。
大概…ウマイ!!(手前みそですみません・笑)
娘の欲目…ということだけでなく、友だちやいとこから
「昔、おばさんに作ってもらった○○がおいしかった」と言われることが
しばしばありますし…。
(自分にとってはフツー過ぎるメニューで、意外に思ったりもするのですが)
そういえば、同級会の幹事をなすりつけられたことがあり(笑)、
出欠確認の電話を同級生に入れたところ。
自分の近況報告より前に、「citron*んちのババロア、おいしかったよねー!」
との発言で、虚を突かれたことも…(笑)。
本題に戻し。
手軽にデパ地下のデリを買ったり
コンビニでスイーツを求めることが叶わなかった頃…。
好きの嫌いの以前に、「自分で作る」選択肢しかなかったわけで。
そして、せっかく作るのだったら手間を惜しまず…。
ある一定の世代以上はどこのご家庭もそうだったんじゃないかな。
(お金持ちのことは知りませんが・笑)
「料理上手」と「料理好き」は必ずしもイコールで結ばれない…
その目の付け所とキャラ設定に感心しきりです。
もう一品はコチラ。


テーマは「鏡開き」。
舞台となる会社では、鏡開きが新年の恒例行事。
社長の餅割り後、「かきもち」を作るのが新入社員の通過儀礼。
コマにもあるように、数日間業務の合間をぬい
細かく切ったり乾燥させたり…と「揚げる」までの下ごしらえを
先輩の教えに従い、丁寧にほどこしていく…。
……あのう…。
いまでも、こういう会社ってありますかねぇ?(^^ゞ
2コマ目の「何しに会社来てんだ…」。
新人ちゃんの心の声は至極当然というもの…。
実は。わたしがイチバン最初に勤めた会社にもあったんです。
鏡開きにまつわる慣習が。
さすがにかきもちほどは手がかからないけど(笑)。お雑煮にして。
餅割までは男性がやってくれたものの、雑煮作りは当たり前のように
女性社員の役目に。
もうその当時ですら、他社の友人達には「ありえない」と驚かれ(^^ゞ。
ただでさえ正月明けの長期休暇後、業務がたまりにたまってるのに
雑煮作りを優先させる男性社員にイラっ

(雇用機会均等法なぞ治外法権なオフィスだったしな…^^ゞ)
「何しに会社来てんだ…」は、当時のわたしの声でもあります(笑)。
ただ。この物語とわたしとの決定的な違いは。
浮かない気持ちで取りかかった新人ちゃんには、報われるラストが待っており。
セリフこそないものの「こういう習慣も悪くないな」…という気持ちに
彼女が変化していくのうかがい知れるのです。

先輩社員もうまい具合に、彼女をやる気モードにさせていきますしね…。
わたしは…というと。
最後までユウウツしかなかったですから…(^^ゞ。
コレが端緒になったわけではありませんが(笑)、数年後、上京し転職。
鏡開きのキオクからもすっかり遠のき…。
時を経て、まさか平成ラストイヤーに思い出すとはね(笑)。
「いい思い出」とはいまだ言い難いけど(^^ゞ、買い物やら調理やら
お姉さん社員が適材適所、てきぱき分担してくれたな…。
この作品により、奥行のあるキオクの扉が一気に開かれました。
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収録作品は文芸春秋の「CREA WEB」にて連載されたものを
書籍化したらしく。
小説にしろコミックにしろ、紙のページをめくって読みたいタイプなので
ウエブ連載をまとめてくださるのはうれしい限り。
すばらしい文春砲!!(…といっていいのか?笑)。ありがとうございます!
フードコミックファン、荻上監督作品ファンのかたにはおススメかと。
きっときっと心地よくキモチがほどけていきますよ。
そして。お腹が空くのは必至!覚悟の上!(笑)

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